許容応力度計算にこだわる理由
- 平松
- 5月12日
- 読了時間: 3分
こんにちは。UNICO STYLEの平松です。
近年、住宅の耐震性能に対する関心は高まりつつありますが、未だに「壁量計算」や「品確法」による性能表示計算に依存する住宅会社が後を絶ちません。しかし、これらの簡易的な計算方法では、真の安全な住まいを提供することは困難です。
私たちUNICO STYLEは、大切な家族を守るために、全棟において「許容応力度計算」を実施し、耐震等級3を標準仕様としています。なぜそこまでこだわるのか?それは、耐震等級が人命に直結する、極めて重要な要素だからです。今回は許容応力度計算についてお話します。
「耐震等級」とは何か?
耐震等級とは、住宅性能表示制度における耐震性能の指標であり、等級1から3まで存在します。等級3は、最も高い耐震性能を有し、等級1の1.5倍の地震力に対して倒壊・崩壊しない性能を持ちます。

熊本地震が示した「耐震等級3」の重要性
2016年の熊本地震では、新耐震基準を満たす建物であっても、地盤や構造形式によっては甚大な被害が発生しました。特に、旧耐震基準の建物や耐震等級1,2の建物は、倒壊・半壊が相次ぎました。しかし、許容応力度計算に基づき耐震等級3で設計された建物は、ほとんど損傷を受けることなく、その耐震性能の高さを証明しました。
この事実は、耐震等級が単なる性能指標ではなく、人命を守るための絶対条件であることを示しています。耐震等級3の建物は、大規模地震時にも倒壊・崩壊のリスクを大幅に低減し、避難生活を送る上でも安心感を与えます。
「壁量計算」「品確法」「許容応力度計算」の比較
壁量計算
・建築基準法で定められた簡易的な計算方法であり、壁の量と配置のみに着目します。
・建物の形状や材質によっては、実際の耐震性能を過小評価するリスクがあり、安全性を十分に確保できない可能性があります。
品確法による性能表示計算:
・住宅性能表示制度に基づく計算方法であり、壁量計算よりも詳細な計算が可能ですが、構造部材の応力解析は行いません。
・壁の配置バランスや偏心率などを考慮しないため、局所的な弱点を見逃す可能性があります。
許容応力度計算:
・構造力学に基づき、建物にかかるあらゆる荷重(地震力、積雪荷重、風荷重等)に対して、構造部材(柱、梁、壁等)一つひとつの応力を算出し、安全性を検証します。
・建物の形状、材質、荷重条件を詳細に考慮した、より精緻な耐震性能評価が可能となります。

UNICO STYLEが許容応力度計算を標準とする理由
詳細な応力解析による安全性確保
許容応力度計算により、構造部材の弱点を事前に把握し、適切な補強を行うことで、より安全な住まいを実現します。
構造的根拠に基づいた耐震等級3の保証
許容応力度計算は、耐震等級3の性能を構造的根拠をもって保証するための必須条件です。
お客様への安心感と信頼性の提供
客観的な数値データに基づいた性能評価は、お客様に安心と信頼を提供します。
結論:耐震等級3未満の選択肢はあってはならない
住宅は、家族の命を守る最後の砦です。だからこそ、私たちは許容応力度計算による耐震等級3の家づくりにこだわり、一切の妥協を許しません。私たちは、家づくりのプロとしての責任と誇りを持ち、最高レベルの耐震性能を備えた住まいを提供し続けます。